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2024.10.29

「人が定着する組織づくりとは」プロデューサー講座レポート

みなさん、こんにちは!(^^)/
人事プロデューサークラブの広報担当、人事の妖精・じん子ちゃんです!

じん子は先々週、鬼怒川と日光に紅葉見物に行ってきました。
うーん… でも、まだ早かったかな? 今年はどこも紅葉が遅れているらしいですね(^^;

◆2024年紅葉見頃予想(日本気象協会 2024年10月02日発表)
https://tenki.jp/kouyou/expectation.html

でも、先週土曜に行った秩父ミューズパークのイチョウ並木は見頃を迎えていました☆

さて今回は、10月22日に開催された、プロデューサー講座のレポートをおとどけします。

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☆ 2024年10月22日(火) プロデューサー講座 ☆

テーマ

「人が定着する組織づくりとは
        ~ 採用・育成・配置・評価制度の見直し」

講師  株式会社人材研究所
       代表取締役社長  曽和 利光 氏

 ◎人の定着に対する注目の高まり ~人的資本経営の推進~
 ◎必要な人材が定着するための人材フロー戦略と採用ポートフォリオの策定
 ◎定着と離職のマネジメント ~「求心力」と「遠心力」~
 ◎定着求心力施策の中心としてのエンゲージメント強化策

■ 講師の曽和さんと人事プロデューサークラブ

人事業界でこれまでたくさんの書籍出版や講演実績があり、この界隈ではかなりの“有名人”な曽和さん。
実は、そんな曽和さんと当人事プロデューサークラブは、なが~いご縁があるんです!

曽和さん、実は元人事プロデューサークラブの会員様。
今から14年前(!)の2010年4月27日、第12回の事例研究会において、当時ライフネット生命保険株式会社の総務部長でいらっしゃった曽和さんに、「多様性の高いプロ集団の人材マネジメント」というテーマでご発表いただいています。

◎過去の事例研究会(過去発表企業一覧)
https://jpclub.jp/casestudy/

そして、人事プロデューサークラブ代表・四分一のインタビュー「人事のすがお」では、オカルト大好き少年だった子供の頃から始まり、京都大学で心理学を専攻されるに至った経緯など、詳しくお話しいただいています。ぜひごらんになってみてください!

◎人事インタビュー「人事のすがお」vol.5
https://jpclub.jp/sugao/vol005/

■ 離職に悩む企業が多い背景には…

今回のプロデューサー講座も、まず曽和さんのユニークな自己紹介からスタートしました。
ユングの教えに導かれ40歳で人生の転機を迎え独立。今は大手メーカーやメガベンチャーだけでなく、官公庁、大学、病院、自衛隊の採用や組織づくりのお仕事までしておられます。

曽和さん「今、社員の離職に悩んでおられる企業様が多いです。では、社員が定着するにはどういう人材マネジメントを行えばいいのかを、今日は皆様と考えていきたいと思います」

まず、「人的資本とは」の定義についてお話がありました。
バランスシートに載っていない人的資本は、投資家や株主にも透明化されておらず、「人を可視化するマネジメント」の必要性が高まり、人的資本経営が叫ばれるようになりましたよね。特に、すべての企業が内外に報告すべきとされているもの(総人件費、労災件数など)の中で、注目を集めているのが「生産性」と「離職率」だそうです。
人的資本の観点で「いい会社」とされる企業かどうかは、この2つで判断できるかも知れませんね。

■ 「能力最適」よりも「志向最適」よりも大事なもの

次に、“究極的な目標設定と言ってもいい”理想の人材ポートフォリオ策定にあたっての注意点を教えていただきました。
今、タレントマネジメントシステムなど導入しておられる企業様も多いと思います。でも、「性格による人材ポートフォリオ(性格最適)」は盲点で、特に現場は「能力最適」を求めがちですが、性格の相性における配置の最適化はかなり即効性がある施策だそうです。

上司との相性、同僚との信頼関係、社長が尊敬できるかどうか…。
うーん…、じん子のこれまでの経験でも、思い当たることがたくさんあります!

曽和さんは、「結局そこが一番パフォーマンスに影響するんです」と仰っていました。確かに!!

■ 人事諸政策の要=人材フローと「遠心力」「求心力」

自社組織の「現実」を見つめ、「理想」の姿を思い描いたとき、その要になるのは「人材フロー」です。
曽和さんから、様々なケースの人材フローのご紹介がありました。
そして次に重要になるのが、人材フロー計画の一部である「採用ポートフォリオ」です。それが、「人材要件」や「採用基準」を生み出していくんですね!

ここで曽和さんから更なるアドバイスが。
 ⇒「人材要件」と「求める人物像」は、違います。
シンプルで抽象的なものではなく、具体的でわかりやすいペルソナ(キーワード検索しやすい!)を作ることが大事だそうです。

そして、
「退職率マネジメントを怠った人事を行うと、何が起こるのか」
というこわ~いお話も。((;゜Д゜)
(あ、でも、こういう会社よく見かける気がします、実際)

そして、その退職率マネジメントを成功させるための「遠心力」「求心力」を高める具体的な施策紹介がありました。

・遠心力を高める人事施策
・求心力を高める人事施策

みなさんも考えてみてください!!

■ 参加者アンケートより(一部抜粋)

・求心力と遠心力をきちんと意図的に計画して人事施策を組むことが、企業が実現したい人材ポートフォリオをリストラをせずに実現するためにも有効である、ということが新たな気づきでした。

・ポートフォリオについて、現状と理想を作成すること。可視化したうえでどういった人材を採用(補充)していくかということを改めて考えてみたいと思いました。

・「求心力」と「遠心力」。同じ施策でも受け手によっていずれにもなり得る。望まないリストラを発生させないための遠心力施策の設計と実行。

・・・次回のプロデューサー講座もお楽しみに!!( ´∀` )b