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人事部門でAI、活用してますか? - 事例研究会レポート
みなさん、こんにちは!(^^)/
人事プロデューサークラブの広報担当、人事の妖精・じん子ちゃんです!
2026年第1回目は、1月27日に開催された事例研究会「AI時代を切り拓く『クリティカルワーカー』─ 人的資本×AIで創る、新しい価値の時代」のレポートをおとどけします。
開催後のアンケートで「AIと人間の仕事について、具体的かつわかりやすくお話しいただいた」とのコメントを多数いただいた今回の事例研究会、ぜひお読みください。
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AI時代を切り拓く『クリティカルワーカー』
─ 人的資本×AIで創る、新しい価値の時代
株式会社ワークスアプリケーションズ
執行役員 人事本部 本部長 平山 俊大(ひらやま としひろ)氏
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■ 開講前のメッセージより
AIが多くの業務を担う今、人の価値は「正確にこなすこと」から「新たな価値を創り出すこと」へと進化しています。
ワークスアプリケーションズは創業以来、物事の本質を問い、他者と共に価値を生み出す“クリティカルワーカー”の採用・育成・活躍支援に注力してきました。
ルーチンがAIに代替される時代だからこそ、AI活用と人的資本経営の融合が鍵となります。
AIが“処理と効率化”を担い、人が“意味づけと共創”で未来を描く―その協奏によって、組織の価値創造は飛躍的に高まります。
本講演では、AI時代におけるクリティカルワーカーの深化・進化・真価、そしてそれを支える当社の人的資本戦略×AI実装プロセスを具体的に紹介します。人と組織の未来を再設計するヒントを、共に探りましょう。
■ 平山さんは、事例研究会に二度目のご登壇
自己紹介の中で、2023年10月開催の事例研究会でご登壇をいただいた時のお話がありました。
※事務局補足
2023/10/5 開催 事例研究会
「会社復活の立役者」を目指して ~ 企業再生における人事の取り組み ~
株式会社ワークスアプリケーションズ 人事本部長 平山俊大 氏
「働きがいのある会社No.1」とされたワークスアプリケーションズ(以下WAPと略します)さん。
試練の時(数100億の赤字!)を経て会社が再生期へ移行する中、会社復活を支えてきた人事の取り組みについて、ご発表いただきました。
じん子も覚えています!人員削減を行わず、会社が一丸となって徐々にV字回復をされていく様子、堺○人さん主演でドラマ化してほしいようなストーリーでした!
働き方改革を推進し、離職率も31%から14%ぐらいになった頃、業績のV字回復を成し遂げたタイミングでご発表いただいたのでしたよね。
その頃から「クリティカルワーカーに活躍の場を」との創業理念に立ち返ったWAPさん。この3年間でどう変わってきたのか、事業戦略と人事戦略の視点から振り返っていただきました。
■ WAPの人的資本戦略
平山さん「2040年までに1100万人が足りないという労働力不足の日本で、人が増えなくても成長できるビジネスモデルの構築を目指すのが弊社です。提供する商品で顧客の課題を解決し(昨年からAI搭載のアプリが市場に!)、社内の問題も日本の問題も同じところに解があると思っているんです」
今年のWAPさんの新年会でCHOから打ち出されたキーコンセプトが、投下した人的資本利益率を上げ、1人あたりの価値を最大化すること。これまでWAPさんでは、「作業を創造に変え、仕事を楽しくする」という企業風土から、意識せずとも当たり前のように、人的資本経営を推進してきたという背景がありました。
その結果、ここ数年従業員1人あたりの売上も10%増で上昇しています。それにともなうエンゲージメントの向上、離職率の低下も社内サーベイできちんと結果が出ているそうです。(当日の資料ではグラフでデータ開示いただきました)
この中で、社員のみなさんから最も「エンゲージメントが高まった」と評価いただいている項目がありました。
これは資料になく(資料にしにくかったのかも?)、平山さんのトークの中でご紹介されたんですが、じん子はすごく重要だと感じました。それがある/ないでは会社へのエンゲージメントが大きく変わります!
人事プロデューサークラブ会員の方は、ぜひアーカイブ視聴で確認してみてください。
■ 価値創造のコアとなる人材、「クリティカルワーカー」とは
「クリティカルワーカー」という言葉、WAPさんは商標登録されていて、社内でとても大事にされているそうです。
WAPさんが定義する「本質的な問題解決を行う人材」のことなのですが、その対義語は「ルーチンワーカー」。そう考えるとわかりやすいですね!
平山さん「決められたことをしっかりこなしますよ、という人はルーチンワーカー、何をするかまだ決まっていないんだけど、問題や方法を自分で考えて進めていく人をクリティカルワーカーと呼びます」
そのクリティカルワーカーの特徴として、
・高い社会貢献意欲と成長意欲
・困難に挑み続けるマインドセット
があります。
続いて、クリティカルワーカーの持つ価値観を表にまとめていただきました。
項目だけご紹介すると、
主体性・機動力・挑戦・持続力・探求心・論理力・解決力・実装力・協調性・人間力
となります。
みなさんはいくつチェックが入りましたか?
■ 「じゃあ、人間にしかできないことってなんだろう?」
平山さんからは、「クリティカルワーカーの仕事術」など、具体例もいくつかご紹介いただきました。
これって、対顧客においても、対社内(組織)においても、非常に重要なことなんだと理解できました!
そのようにクリティカルワーカーへ人的投資をし、AIが進化する世の中で「人間の役割」をきちんと定義する必要があります。
AIとともにあるからこそ、「作業」を「創造」へ変えていく戦略も大事ですよね。
平山さん「既存の延長では解決できない社会課題に挑み、人と社会にとってあるべき姿を追求し続けることです。クリティカルワーカーは<深化(深堀り)>をし、AIを活用し<進化>することで、<真価>を発揮していくんだと思っています」
■ AIとともに「作業」を「創造」へ
WAPさんでは、具体例にどのようなAI投資を行っているか、ご紹介いただきました。
・AIツールの全社展開で日常業務基盤をアップデート
・リテラシー教育から実践までのトレーニング、スキル向上支援
・全社員がAI活用を自分事化するためのボトムアップ施策
・専任組織、アンバサダーによるサポート体制の確立
平山さん「これにより、全社員がchatGPTやGeminiなどの最新ツールが活用できるようになっています。生成AIコンテストもあり、優勝者は100万円の賞金(今年は200万円に!昨年を上回る応募が)があるんです。優勝者のアイディアは実際にお客様へ提供する商品の中に実装されてもいます」
…なんだか、モチベーションが上がりますね!
こうした企画で、社員のAIスキルも顧客満足度も向上するって、素晴らしいなと思います。
単なる「作業」が夢のある「創造」に変わるって、こういうことを言うんですね!
■ 人事部門のAI活用
最後に、人事としてのAI活用事例から、主に「採用戦略」「人材育成」についてお話しいただきました。
クリティカルワーカーをどう採用するか?
採用戦略では、応募者の経験以上に「構造的思考力」を重視することが、見極めポイントになります。
そこでWAPさんでは、選考時に「自ら課題を発見できるか」を可視化できるような問題を出題しています(開発職と営業職では別問題)。
平山さん「手間や工数がかかる手法ではあるんですが、クリティカルワーカーの素養だけでなく、応募者の伸び代や成長力も把握することができます」
この採用戦略を柱にしたインターンシップ事例(70~100人が応募)も2つご紹介いただきました。
そのいずれも、正解のない問いに対して、どのように仮説を立てて、検証し、再構築するか…その思考のプロセスを重視しています。
このように、採用にAIを活用した結果、その効果を定量/定性的に算出したところ、68.5時間/月も削減効果があったそうです。
採用におけるAIの活用によって、一番の大きな成果は、人間が「本質」に向き合う時間を創出することができたということ。
例えば、従来型研修の限界を脱却するための人材開発戦略構築、MiniLearningとAIコーチングによる「育成の解」への到達とその資料作成時間の削減(半年ぐらいかかる作業が数時間!)など、人事担当が「思考する時間」を持てるようになりました。
そこで平山さんが到達されたのが、「AIは、人間の思考を拡張するためにある」という真理です。
AI活用により、人間の思考時間は「質」に、作業時間は「ゼロ」へ。
そして、余白が生まれることで、視座が高くなり、視野が広くなる。
これこそ、AIがもたらすメリットであり、クリティカルワーカーの真価なのではないでしょうか。
ここまでお話しいただき、質疑応答も活発に行われました。
終了後は、おなじみ麹町のフィオーレさんに移動し、平山さんを囲んだ懇親会が開催されました。
平山さん、素晴らしいご発表をありがとうございました。
また3回目も(?)、ぜひおねがいいたします!!\(^o^)/
■ 受講後アンケートより(一部抜粋)
・AI活用の事例をたくさんご教示いただき、すぐに実践してみたいと感じた。
・採用と人材育成に関してのAIを活用した取り組みが参考になりました。個人レベルでのAI利用になっているので、もっと組織的に活用できる体制を作ります。
・WAP社の業績悪化からのV字回復の背景と、AI活用事例について知れた。
・求める人材像と、そのために時間をかけるべきところは、時間をかける、大変参考になりました。
・戦略の一貫性というような大きなお話から細かいTipsまで知ることができた。
・具体的なプロセスや施策についても多くのヒントになりそうだと思った。
・クリティカルワーカー⇔ルーチンワーカーの部分、構造的に考え行動できる、考える癖がある > 経験がある が大事というお話は、事例研究会直後の新卒との1on1で早速お話しさせていただきました。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
