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参加者のご感想

株式会社 博展 人事本部 人材マネジメント部 部長 中村 友亮 様
株式会社 博展    
人事本部 人材マネジメント部 部長    
中村 友亮

今回「採用の学校」を受講して一番良かったのが、「自社のことがよく見えた」という点ですね

今回は、採用の学校 Recruiting Master Advance(RMA)2024をご受講頂きました、株式会社博展 人事本部 人材マネジメント部 部長の中村 友亮(なかむら ともあき)様にお話を伺いました。

― 全6回のRMAご受講完了、お疲れ様でした。今日は改めて中村様のお話を聴く機会を頂きありがとうございます。まずはご経歴からお尋ねしたいのですが、中村様は関西のご出身でしょうか?

中村様:はい、出身は大阪です。大学も京都の大学に行っていました。

― では、就職も関西で?

中村様:いえ、2008年に新卒で今の博展に入社しました。入社して半年ぐらいしてリーマンショックがあった頃です。当時博展は東京にしかオフィスがなかったので、入社と同時に上京しました。

― 就職活動で博展さんと同じような業種の会社を志望していらしたのですか?

中村様:いえ、そんなことはなくて、業種に絞った就活はせず、メーカーや金融などいろいろな会社を受けていました。就活っていろんな企業のことを知るチャンスじゃないですか。なので、とにかく沢山の企業を見て回ろうと思っていました。大学は立命館だったのですが、広告やマスコミ関連を学ぶ学科にいたということと、当時空間デザインやインテリアに興味があって、空間ディスプレイを手掛けている博展に決めました。

― その頃、博展さんはどれぐらいの規模でしたか?

中村様:当時の博展はまだめちゃくちゃベンチャーって感じで、上場はしていたものの、従業員は200人いかないぐらいだったかな、売り上げで30億ぐらいの頃でした。まだまだ成長期って感じで。就活で大手の企業なども回るうちに、「若いうちはとにかく苦労をしよう、小さい会社で修業をしよう」っていう心境になったのが決め手ですかね。実は、大阪を離れるつもりは全くなかったのですが、ベンチャーに入社して、上京して、社会人として何年か経験を積もうかな…ぐらいの感覚で(笑)。

― 若いうちの修業というふうに割り切って考えての、ベンチャー入社だったのですね。

中村様:そうですね。30歳ぐらいまでは、ベンチャーのスピード感でいろいろなことを修業させて頂きたいなと考えていました。

― そこからスタートして、一度も転職をされないまま現在も博展さんに勤務していらっしゃいます。最初の配属はどういった部署だったのでしょう?

中村様:最初は営業からスタートでした。当時から博展は企画営業のスタイルで、企画書を書いてお客様に提案する…という業務です。まだまだ博展という会社の認知度も低く、1つのフロアに全社員が揃っていたような時代でした。とにかく数をこなす、テレアポや飛び込みといったアナログな営業もやりました(笑)。1年目や2年目はホントお客様がつかず、成績も伸びずで苦労しましたね。でも、3年目…4年目ぐらいからかな?先輩の顧客を引き継いだりしているうちに、安定して自分の目標を達成できるようになりました。この業界でよくある「コンペ」という形式が僕は苦手なので、なんとか指名でお仕事を頂けるようにしようと心がけていた結果かも知れません。

― 「この仕事は博展さんにお願いしたい」って言って頂く営業、素晴らしいですね!

中村様:はい。徐々に営業のチームを任されるようになり、役職でいうと係長クラス、4年目ぐらいからはプレイングマネージャーになって、その間、営業以外に職種を変えたいっていう気持ちはなかったですね。営業の延長線上で「チームを見て行く」「組織を回す」という重要性は感じていたのですが…。

― 何かキャリアの上で転機になったことはありましたか?

中村様:入社して7年目に大阪営業所の立ち上げを任された時でしょうか。

― 当時博展さんは東京にしか拠点がなかったのですか?

中村様:埼玉に制作部門の拠点はありましたが、営業の拠点は東京だけでした。その頃M&AをしたWeb制作の会社が大阪にも拠点があって、その事務所をそのまま使って「博展も大阪に進出しよう!」ということになりました。7年目の自分と2年目の社員の2人で立ち上げをスタートしたのが2014年です。

― 今からちょうど10年前ですね。

中村様:はい。実は僕は2024年の1月から人事に配属になったのですが…

― えっ?それって「今年」ですよね??

中村様:はい(笑)。2023年12月まで大阪にいました。なので、まだ全然関西弁が抜けなくて(笑)。大阪での10年間、いろんな苦労はありましたが、何とか順調に売り上げを伸ばしてくることができました。事務所の電話回線を引くところから始まって、マネジメントという領域にも足を踏み入れ、営業職だけでは経験できないことにも挑戦して、会社から更なる成長の機会を頂いたなと感じています。

― そして、今年の1月からいよいよ人事に…。全くの未経験からですよね?

中村様:実は、大阪で現地採用の経験はありました。本社から大阪に異動の依頼を出してもなかなか叶わない場合が多く、大阪で採用もやっていく必要を感じました。エージェント経由での採用もスピード感に課題があり、じゃあ自分たちでやろうと。大阪では、中途入社した社員の人脈を活用するリファラル採用が効果的でしたね。大きな業界ではないので、すぐに活躍してくれる即戦力を考えた時に、リファラルは一番の近道でした。

― 先ほどからお話を伺っていて、当初目標にしていらした「30歳」って、とっくに過ぎている気が…。

中村様:そうですね(笑)、ちょうど大阪に異動したのが30歳の時でした。確かに、あれがなかったらもうとっくに飽きて、博展を辞めていたかも知れません(笑)。その後名古屋にも拠点ができ、中部・西日本ユニットで40人ほどの規模になりました。本当に成長する機会に恵まれた10年だったと思います。

― 10年ぶりに戻って来られた本社はいかがでしたか?

中村様:去年(2023年)の7月頃、社長と人事本部長から人事部門異動の打診がありました。今年の3月に第二子が産まれるなど、プライベートでも大変な時期だったので、最初の数ヶ月は大阪でリモート勤務をしつつ、東京に実際に引っ越してきたのは今年の7月です。

― 人事が全く未経験で今のポジションに… 不安はなかったですか?

中村様:多少はありましたが、それよりも、もし「東京で営業の責任者に」という話だったら、断りたい気持ちになっていたかもしれません(笑)。人事という未知の領域、全く畑違いの部門にチャレンジしてみろというミッションだったからこそ、受けてみよう!と思いました。

― 博展さんの人事部門は、今どういった組織体系ですか?

中村様:まず、「人事本部」があり、その下に「人材マネジメント部」「人事労務部」「キャリアデザイン部」の3つの部門があります。それら全部を15人ぐらいの社員が担当しています。全従業員数は、今500人ぐらいですね。

― そして今年の9月から、「採用の学校」の受講をスタートされるわけですが、博展さんは「採用の学校」の開講以来、毎年人事本部のどなたかがご受講を頂いています。いつもありがとうございます!

中村様:僕は、このようなコンテンツがあるということは全く知りませんでした。上司(本部長)から「未経験だし行ってくれば?」と声をかけられて、過去に受講した社員からだいたいの内容をヒアリングしてから臨みました。

― 実際に講座が始まってから、いかがでしたか?

中村様:採用に関する用語や業務内容については、多少経験もありますし、元々弊社は採用に力を入れている社風でもあり、理解が及ばないことはあまりなかったです。これまでも外部の研修をいろいろ受講してきたことがあったのですが、「採用の学校」は難易度もほどよくて、3時間の講座とはいえ、負荷にならないレベル感で最後まで受講がしやすかったです。

― 特に良かったと感じられるのは、どういった部分でしょうか?

中村様:やはり、事例を豊富にお聞きできたことですね。一緒に受講されていた他社さんの話を沢山聴くことができて、「これは取り入れてみよう」と思ったり、自社の施策の答え合わせができたり。アカデミックな難しい内容でインプット重視という講座ではなく、生の事例に触れられるというか…。例えば、「こういう場合はどうですか?」という質問が受講生から出た時、長谷先生から即座に実際の企業での事例をお話し頂けるのはとても参考になりました。何か困ったことがあったら相談してみようかなという引き出しを多くお持ちですよね。

― おっしゃる通りです。講座が終了して終わりではなく、ぜひお気軽に質問なさってみて下さい!

中村様:懇親会でも長谷先生とお話しさせて頂きましたが、自分はまだまだ知識量が足りていないと感じています。なので、こうしたネットワーク作りも大切にしていきたいと思っています。

― 他に、今後受講される方へのメッセージなどありましたら…

中村様:今回受講して一番良かったのが、「自社のことがよく見えた」という点ですかね。普段は自分の会社のことしか見てないじゃないですか。でも、「採用の学校」で毎回いろんな会社さんの課題や事例をお聞きしていく中で、自画自賛ですが「博展の採用カルチャーは素晴らしい」ということに気付きました。特に印象的だったのは、「社員がなかなか採用に協力してくれない」「採用担当として辛いです」という企業が多い中、「うちはそういう場面に一度も出くわしたことがないな」と感じたことです。これは、胸を張っていいレベルかも知れない。当たり前に思っていたけど、すごくいい文化だったのだなと、めちゃめちゃ実感しましたね。

― 例えは違うかも知れませんが、海外旅行に行くたびに、日本の良さが身に染みるみたいな…

中村様:あ、そんな感じかも知れませんね。外を知ることで、自分たちの立ち位置を再確認できますよね。採用の実務シーンで、自社の採用担当が作ったものを「採用の学校」の資料や長谷先生の講座と照らし合わせてみると、「うち、結構やれてるじゃん」って思うことが多いです。博展のやっていることは間違いじゃないなと確認できるというか。まあ、毎年「採用の学校」を誰かが受講してきて、それが浸透したからかもしれませんが(笑)。

― ありがとうございます!

中村様:僕は事業側にいた人間なのでまだまだ人事の経験は浅いですが、だからこそ今回発見できたことも多いです。創業以来築いてきた、博展のカルチャーがそこにあるのじゃないかと。

― では、最後に、中村さんが目指していきたいもの、今後のビジネスマンとしてのビジョンなど、教えて頂けますでしょうか。

中村様:うーん、ちょっと採用とか人事のお話から逸れるかも知れませんが…。これまで博展という会社は、「ノリと勢いと若さ」で突っ走ってきた感があります。そんな個のパワーで大きくなってきた会社ですが、もうそういうフェーズではなくなってきている。そこで、これまでの博展が持つバイタリティや個のパワーを活かしていくカルチャーは大切にしつつ、「統制力・仕組み」のような、いわゆる「会社」としての機能を強化し、その2つのバランスを取っていくことが、今後求められてきているなと感じています。「継続していくべきもの」「改革すべきもの」を考えていく中で、役所っぽく仕事をさばいていくのも違うし、寄り添いすぎるのも違うと思うので、そういったバランスも大切にしていきたいですね。自分で判断ができて「間を取りに行ける人事マン」という感じでしょうか。そのためには、自分自身、人事領域の知識や専門性のレベルをもっと上げていきたいと考えています。まだまだ修業の身ですけど。

― 今日は中村さんから「修業」というお言葉を何度か伺いました。きっと10年後も「まだ修業中です」などとおっしゃっているような気もします。

中村様:あ、確かにそうですね、きっとそう言っていると思います(笑)。

― 今日は貴重なお話を、ありがとうございました。

(インタビュー: 2024年11月)

■ 中村 友亮(なかむら ともあき)さん プロフィール
大阪府堺市出身。立命館大学産業社会学部卒業後、2008年4月に株式会社博展に入社。東京本社の営業部門で6年の現場業務、2014年から10年間大阪拠点の立上げ及び事業責任者を経験。2024年1月より人事部門に異動。採用・組織開発領域を中心にマネジメントを担当。プライベートでは二人の子育てに奮闘中。

■ 株式会社博展 Hakuten Corporation
創業:1967年 設立:1970年
資本金:2億2,254万円(2023年12月末)
社員数 単体:431名 連結:478名(2023年12月末)
上場市場:東京証券取引所グロース 証券コード:2173
本社:東京都中央区
<事業内容>
体験価値の創造を通じて、企業・団体のコミュニケーションをデザインしています。
企業URL: https://www.hakuten.co.jp/